海外での相続税回避
<コラム>非居住者と相続税
雑誌などでたまに『金持ちが日本から逃げる』、『海外移住で相続税対策』などの記事を見かけます。確かに日本の相続税率は世界的にも高く、海外にはそもそも相続課税が無い国も存在します。
しかしながら相続税は原則として財産の所在に関わらず課税対象となりますので、海外に財産を移しただけでは課税を逃れることはできません。
次の表の通り、相続課税を回避するためには、被相続人、相続人ともに長期に渡り海外生活(移住)を行う必要がありますので、ハードルは高いですが、相続税法の規定では、例えば日本の国籍を持ったままでも被相続人、相続人ともに5年を超えて日本に住所が無い場合は海外に移転した財産は課税されないこととなります。